道場着。取り敢えず最初の職業はワゴンの先行から

「着いたよ」
 昔訪れた時は三さまざまそば歩いたが、自動車だと不意だった。あたいは今一度N・Mに礼を言うと自動車を降りた。
「依然としてそこまでやらなくてもいいよ」
仰るよりも短く、あたいは後方から車庫書き入れのためにワゴンを誘導した。
「正に、ガソリンスタンドの店員みたいだな」
何も指示されていなくてもこれぐらいやらなくては先決が思いやられる。大に促される通り勝手口から道場へ加わるや否や、私の頭に蜘蛛の巣が引っ掛かった。
「うわ!」
 あたいは取り乱した。今日は達するところから洗礼が後を絶たない。
「おー、A・I、来たか」
 裏から聞き覚えの生じる感想だが見ず知らずの坊主念頭が顔を覗かせている。
「俺だよ。おーれ」
随分まぶたを凝らしてみるとN・Hだった。何があったのかは定かではないが頭部を表皮ヘッドに刈り上げて掛かる。
「H君。お久し振りだ」
 頭に絡みついた蜘蛛の糸を振りほどきながら、あたいは沈着を装った。
あんな私の形がコミカルにみえたのか、N・Hは屈託の無い顔つきで朗らかに笑っていた。視力回復トレーニング 自宅でやる方法